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登山における雨具・レインウェアについての考察

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今日は登山の必需品、レインウェア・雨具について考えてみました。

初心者のころは何がいいのかよく分からず買いましたが、実際に雨の中の登山やガスで前が見えない中での登山を経験した今だからこそ分かった性能差や役割などまとめてみました。
*写真はベルグテックEX

登山における雨具・レインウェアの役割

レインウェアは雨具なので当然雨に対する性能が信頼に足るものでないといけません。
ビニール製の雨合羽でもいけなくはないですが、ご存じのとおり登山のような汗をたくさんかく活動には不向きです。
蒸れまくってカッパ内部で結露を起こし着ている服(アンダーウェア)はびしょ濡れです。そんな状況でカッパの隙間から風が入り込んでしまうと一気に体温が下がってしまい行動に支障をきたしてしまいます。
なのでみなさん防水透湿性が高いレインウェアをオススメして実際に使っているんですよね。

他にもレインウェアはシェルレイヤー(アウターレイヤー)、つまり一番外側に着る服なので環境変化から身を守る役割も担っています。
大抵のレインウェアはその性質上耐風性能も高いのでシェルレイヤ―はレインウェアが1着あれば複数なくてもいいです。(ただし、レインウェアの性能による)

つまりレインウェアは

・防水性
・透湿性
・耐風性

これらが必要十分な性能であればなんでもいいです。

単純な話に思えますがこの選定が難しいんですね。
というのも、最近はいろんなメーカーが独自素材・テクノロジーを謳って販売しているので非常に多種多様なのです。
私も初心者なので最初はあまりお金を掛けずに済むよう安いモノを探して選びました。

参考:登山の重要アイテム!初心者がコスパ良い?レインウェアを買いました - 4次元フォト

ベルグテックEX ストームセイバーV
こちら、コスパは抜群ですがどんなに丁寧に手入れをして使っていても浸水を起こします。
表題の写真がまさのその状態です。
ちょっとした雨なら問題ありませんが、湿度100%の中だったり強い雨、長い時間雨に打たれる状況だとこうなります。
これでは低山しかいけません。周りに山しかないというような場所では命に係わるので私は買い換えました。
次に買ったのがこちら

参考:MAMMUTのGore-Tex Thunderstorm Rain-Suit(レインウェア)を買いました!実際に使ってみた感想・レビューなど - 4次元フォト

マムートのゴアテックス素材を使っているレインスーツです。
定価43,000円(税別)
セール品だったので私は安く買えましたが、ジャケットとパンツがセットだとしても高いですね。
こちらは現在使っているレインウェアですが今のところ浸水したことはありません。
素材はゴアテックスプロシェルなので信頼性はあります。私の印象ですが
・防水性:◎
・透湿性:○
・耐風性:◎
といった感じです。

レインウェアとしての性能は大いに満足していますが、ごわつきがあります。(40デニールの為)
なので今後、買い換えるとしたらこちらの性能に準ずるモノかつごわつきが少ないモノになりますね。
レインウェアとしてはこれぐらいの性能がないと安心できません。
そしてこれらの性能を比べる目安になるのが使われている素材です。


レインウェアにおける素材の話

レインウェアには防水透湿性素材が使われています。
一番有名なのがゴア社のGore-Tex(特徴的なあの黒いタグ)でしょう。

他にも、マウンテンハードウェアのドライQエリート、ファイントラックのエバーブレス、パタゴニアのH2No
などなど上げればキリがありません。

素材としてゴアテックスは歴史も長いのでこれまで多くのユーザーの信頼を得てきたと思います。
しかし、素材メーカー故にゴアテックスメンブレンを使用したアウトドアメーカーのレインウェアは高額になりがちです。
そういう事情もあってか独自素材を使ったメーカーが多くなってきました。
技術革新が進み今やどのメーカーもレベルが高く、それでいて軽量化が進んでいます。
ちなみに私のマムートのレインウェアもゴアテックス素材です。
実はゴアテックス素材にもいくつか種類があって、私のはGore マイクロ グリッドバッカー テクノロジーというものです。
詳しくは
www.gore-tex.jp

この素材は10年くらい前に開発されたものですが軽量化と耐久性がバランスよく兼ね備えられたモノです。
現在、レインウェアの素材はゴアテックス C-KNITに置き換わりつつあるように思いますが時代の流れなのでしょう。
ちなみにこの素材は鎖状(ニット)に組まれているので柔らかくてしなやか、軽量化もされているので値段が落ち着いてきたら購入しようかと思います。

3層とか2.5層とか構造の話

素材はよくてもメンブレンの処理が悪いと意味がありません。
3層や2.5層というのを見たことがあると思いますが、こちらは結構重要な項目です。

3層構造はつまり、表地、メンブレン、裏地。
これは分かりやすいですね。私のもっているものもこの3層構造です。
2.5層というのは表地とメンブレン、裏地はなくメンブレンにコーティングしてあるものを言います。だから2.5なのですね。
そして処理の仕方が重要で、素材に貼るナイロンが分厚ければその分耐久性が上がるものの透湿性が悪くなったり。
丈夫なレインウェアは3層で40デニールぐらいあります。その分透湿性は落ちていますね。そして重量も増します。
一方2.5層は耐久性が劣るものの透湿性と重量で3層より有利です。

ディテールは好みでいい

レインウェアのディテール。フードが収納できるかどうかやベルクロの造り。肌触りやフィット感。
重量やデザインなどは好みで買うべきですね。やはり着るものですから気に入らないデザインで歩きたくはありません。
ただし、シーリングだけは購入する前にチェックしておくべきですね。

手入れは重要、経年劣化も気にするべき

いくら素材がよくても表地のナイロンは劣化していき、繊維が毛羽立ったり浮いたりすると水を弾かなくなります。
そしてレインウェアを使用するとどうしても汚れや脂が付きます。これを放っておくとウェア内部の透湿性が無くなり着ている服がびしょ濡れになります。

なので定期的に専用の洗剤で洗い、しっかりすすぎよく乾かしましょう。
アウトドアウェアだと自宅で洗う方も多いと思いますが、個人的には毎回洗う必要はないと思います。
というのも、あくまで素人なので洗う回数が多ければ多いほど手順を間違えたり、洗濯によって生地が傷んだりするリスクが増えるからです。
もちろん泥汚れや皮脂汚れを放っておくわけにはいきませんのでタオルで拭いたりなどのメインテナンスは有だと思います。

ちなみにゴアテックスはフィルムが傷まない限り半永久的に効果を持続させます。
なのでメインテナンス次第ではずーっと使えるのです。
一方ポリウレタン系多孔質素材は経年劣化してくので注意です(ゴアテックスはフッ素樹脂素材)

レインウェア考察まとめ

ゴアテックスを買っておけば間違いないと見たり聞いたりしますが、その通りだと思います(ゴアテックスも種類があるのでアクティビティに見合った素材を選ぶことが大事)
ですが、今や多くのアウトドアメーカーが凌ぎを削ってゴアテックスにはない透湿性やしなやかさなどを持った素材が多くなりました。
思うに十分な防水性があればゴアテックスより防水性の数値が低くても透湿性など秀でているものであればそちらを選ぶ理由として十分だと感じます。
何よりも広い視野でトレンドやテクノロジー、メーカーの想いなどを感じて使用する方が気持ちがいいですからね。

そんな私は最近、ソフトシェル探しに余念がありません。定義は曖昧で様々なのもある意味面白いですね。買った暁にはまた記事にしたいと思います。

***注意***
尚、この記事はあくまでわたくし個人の意見なので参考程度に留めてください。

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